素材　　：　欅（古材）　　ブラックウォールナット
サイズ　：　1070×730×330.（高さ）
仕上　　：　オイル仕上げ

門司港アート村のギャラリーにおいでいただいたのがご縁となり、座卓のご相談をいただきました。
今お使いの座卓がかなり痛んでおり、新しいものをお探しとのことでした。

お宅に伺い、いろいろとお話をさせていただいたのですが、大正時代から建っているという旧家で、お部屋の作りも懐かしく、しげしげと眺めながら四方山話をしていたところ、なんと、お庭に蔵があるとのこと・・・

蔵・・・・そういえば、以前、「蔵」という小説を読んだことがあるな・・・などと関係ないことを思いつつ、中へと侵入・・！

すると、何だかワクワクするものがいっぱいあるではありませんか・・・きょろきょろしていると、もう使っていない箪笥があるとのことで、それを拝見させていただくことになりました。

かなり痛んでいましたが、引出しの前板に使っている欅は立派で、これを座卓に利用することとなりました。　　某テレビ局の、○○チャンピオンみたいです。

分解してみると、虫食いや、さび付いた釘が抜けなかったりと、なかなか難儀しましたが、きれいな板を2枚取ることができました。　　

そのほかにはブラックウォールナットという黒い木を使って、和室に合う色合いでまとめてみました。　　鍵穴部を取り去った痕は、ウォールナットで埋木してアクセントとしました。　　脚は、五枚組みという技法を応用した構造で取り付けました。　　ちょっとおもしろいでしょ？

古材というと、傷を残したまま、何かに仕立て直すのがはやっています。　　もちろん、そのような使い方も面白いとは思うのですが、きちんと削りなおして傷を取り去り、磨きこんでやると再び美しい輝きを放ちます。　とてもきれいですよ。　

80年の歳月を超えて、再び座卓として生まれ変わった欅です。　　また可愛がっていただければと思っております。　　やはり、木ってすばらしい！！