お仏壇です。

ホームページをご覧になり、ご相談をいただきました。
仏壇は今までにも多く製作してきましたが、それまでのものはあまり宗教色を感じさせない様式で、故人の思い出の品を飾ったりする、メモリアルボックスとでも言うべきものでした。

最大の特徴は、この折扉です。
通常では開きっぱなしとなるために、扉がじゃまにならないよう省スペースの折扉にするのが一般的で、この折扉が仏壇としての最も大きな特徴と言えるかもしれません。

取っ手の月の輪下りはお客様のご指定。
黒い取っ手がピリリとスパイスのように効いています。

内部はひな壇状に・・
上段の中央が太鼓状に張り出しているのが特徴で、ここにはご本尊が置かれるのでしょう。

2017年9月製作　お届先　千葉県

対して、今回はお客様からのご要望をお受けして、仏壇然としたデザインで臨みました。

基本的な形はお客様からいただいたスケッチを基にして、仏壇の様式を取り入れながらデザインを進めました。

そして、最下段には引き出し式の棚を取り付けました。

お供えなどをするときには、この棚が活躍します。

材種はホワイトオーク、裏板まで総天然木です。

仕上げは濃色の着色を施した後に、オイル仕上げとしました。
木の風合いが感じられる控えめな光沢が魅力です。

華美な装飾を排しつつも、仏壇としての佇まいを感じさせる雰囲気。

ご先祖様が身近に感じられるように、そのような思いを込めて製作いたしました。


合掌